
働き方の多様化が進み、ビジネスの現場で新しいコミュニケーションツールの必要性が高まる中、業務効率化を考えビジネスチャットツールの本格的な導入に踏み切る企業が増えてきましたね。
この記事では、導入の際のお悩みや、ビジネスチャットツールの概要をご説明しながら、業務効率化に使えるビジネスチャットツールを10点厳選して、それぞれの特徴や導入メリットについて解説します。
メールだけのやり取りに比べれば圧倒的に利便性は高い反面、ビジネスチャットツールがどのようなものか具体的にイメージできない、どれを選ぶべきか分からない、と戸惑っている企業担当者も少なくないはずです。
- 1 そもそも、ビジネスチャットツールとは?
- 2 業務効率化におすすめのビジネスチャットツールの紹介
- 2.1 「Chatwork」とりあえず迷ったときのビジネスチャットツール
- 2.2 「Slack」他のアプリと連携させて使うビジネスチャットツール
- 2.3 「Stock」情報のストックがスムーズになるビジネスチャットツール
- 2.4 「LINE WORKS」LINEに慣れている人なら使いやすいビジネスチャットツール
- 2.5 「Microsoft Teams」オフィスワークでつながるビジネスチャットツール
- 2.6 「TAGS」法人向けなのに低価格なビジネスチャットツール
- 2.7 「Talknote」組織のコンディションを把握できるビジネスチャットツール
- 2.8 「WowTalk」安否確認もできるビジネスチャットツール
- 2.9 「kintone」仕事に合わせて機能を選ぶビジネスチャットツール
- 2.10 「typetalk」ビジネスのコミュニケーションが楽しくなるビジネスチャットツール
- 3 まとめ
そもそも、ビジネスチャットツールとは?
ビジネスチャットツールを導入する理由は企業にもよりますが、もっとも大きなニーズの一つに、仕事上の情報伝達を便利にすることがあげられます。
具体的なおすすめビジネスチャットツールをご紹介する前に、まずはビジネスチャットツールとは何なのか、概要や機能・選定時のポイントなどについてお伝えします.
ビジネスチャットツールは「スピーディーな情報共有」を可能にする
社員同士の情報共有にメールを活用している企業は多いと思いますが、メールはどうしても長文になりがちで、送受信のタイムラグも気になります。
しかし、ビジネスチャットツールを使えば、リアルタイムで社員同士・取引先とのコミュニケーションが実現します。
ビジネスチャットツールを使えば、文章がある程度簡略化できるので、意思疎通・情報提供がスピーディーになり、グループ間で情報の共有もしやすくなります。
その結果、外勤・内勤スタッフ間での意思疎通や、リモートワークでの意見交換がスムーズに行えるようになり、業務効率化につながります。

多くのビジネスチャットツールに備わっている基本機能
ビジネスチャットツールは、それぞれが特徴的な機能を備えていますが、多くのビジネスチャットツールに共通して備わっている基本機能もあります。
具体的には、以下のような機能が該当します。
- チャット/グループ作成
- タスク管理
- データ(ファイル)共有 など
ビジネスチャットツールのチャット機能は、必要に応じてグループを作成できるようになっているものが多く、部署あるいはプロジェクトのメンバーでコミュニケーションを取れる機能が備わっています。
チャットの内容は時系列で追えるので、口頭でやり取りするよりも効率的な情報伝達ができ、多くのオフィスでありがちな「言った・言わない」を防ぐ効果が期待できます。
ビジネスチャットツールを使って、メンバーのタスク内容・期日が管理できる機能を利用すれば、プロジェクト全体の納期・進捗状況を可視化できます。
また、ビジネスチャットツールを活用することで、各種データ・ファイルの内容も、グループに添付すればメンバー全員がチェック可能です。
ビジネスチャットツールを比較する際の選定ポイント
複数のビジネスチャットツールの中から自社に合ったものを選ぶ場合、以下の3つの比較ポイントが重要です。
- 機能
- 費用
- 使い勝手
ビジネスチャットツールの機能チェックは、導入時の最重要課題と言えます。
ビジネスチャットツールなら備えておくべき基本的な機能の充実はもちろん、セキュリティ面での安心感や、他アプリ・ツールとの連携など、どのような分野で業務効率化を図るのかを考えた上で選定する必要があります。
現在の環境を活かしつつビジネスチャットツールを利用したいなら、外部サービスとの連携が充実していた方がよいですよね。
特定のメンバーに対するやり取りをグループ内に残しておきたいなら、メンション機能があるビジネスチャットツールを選んだ方が便利かもしれません。
ビジネスチャットツールの導入費用に関しては、フリープランが用意されているものもありますが、法人が利用する場合は基本的に有料と考えるべきです。
かと言って、高性能だからと高額な初期費用・ランニングコストを支払っても、利用者の人数によっては宝の持ち腐れになってしまうおそれがあります。
ビジネスチャットツール導入のリスクを減らしたいなら、無料で利用できる範囲で各種ビジネスチャットツールを試してみて、有料の方がもっと便利に使えそうだと判断してから、業務効率化を実現できるビジネスチャットツールを選ぶべきです。
担当者レベルでどのビジネスチャットツールがよいか判断がつかない場合は、利用するスタッフ全員の意見を集めると、後悔のない選択がしやすいはずです。

業務効率化におすすめのビジネスチャットツールの紹介
ビジネスチャットツールの概要を把握したところで、2022年時点で導入を検討する価値のあるツールを10点ご紹介します。
知名度・コスパ・機能性など、選ぶメリットはビジネスチャットツールごとに異なりますので、自社のニーズに合致したビジネスチャットツールを探しましょう。
「Chatwork」とりあえず迷ったときのビジネスチャットツール

国内利用者数が多く、クラウドソーシングや少人数の事務所でもよく使われるビジネスチャットツールの一つが、Chatworkです。 電話・会議・訪問といった、ビジネスで重要なコミュニケーションを効率化してくれます。
導入のポイント
・国産ツールのため、日本語で安心して利用できる
・社員のITリテラシーにかかわらず、使いやすいデザイン
・ハイクラスのプランを選べば、ユーザーや端末の制限などが可能に
料金プラン | 月額費用 |
フリー | 0円 |
ビジネス | ユーザー1人500円(年間契約)/600円(月間契約) |
エンタープライズ | ユーザー1人800円(年間契約)/960円(月間契約) |
Chatwork URL
https://go.chatwork.com/ja/
「Slack」他のアプリと連携させて使うビジネスチャットツール

Slackは、世界中にたくさんのユーザーがいるビジネスチャットツールで、150ヶ国以上で利用されています。
その人気の理由はカスタマイズ性にあり、社内外のチームとコラボレーションできる機能や、2,200を超えるサービスとの連携などが魅力です。
導入のポイント
・細かなチャンネル設定で、必要な情報を特定のメンバーに送ったり、自分と関係ないチャンネルをミュートしたりできる
・サービス連携の効果などによって、複数の端末での情報共有がしやすい
・チャットルームのデザインなど、カスタマイズの自由度が高い
料金プラン | 月額費用 |
フリー | 0円 |
プロ | ユーザー1人850円(年払い)/960円(月払い) |
ビジネスプラス | ユーザー1人1,600円(年払い)/1,800円(月払い) |
Enterprise Grid | 要問い合わせ |
Slack URL
https://slack.com/intl/ja-jp/
「Stock」情報のストックがスムーズになるビジネスチャットツール

Stockは、メッセージ機能に情報ストック機能・タスク管理機能が追加されているビジネスチャットツールで、IT化に慣れていない企業・店舗でも使いやすいようなレイアウトになっています。
ノート機能を使うことで、大事なチャットの内容・要件などのテキスト情報・画像・ファイルといった情報を、時間の経過とともに流すことなく保存できます。
導入のポイント
・ITの専門家がいない企業でも導入が難しくない
・社内でStockを使った情報共有がシンプルな手順で行える
・タスク管理も直感的に処理できる
料金プラン(ビジネスプランの場合) | 月額費用 |
フリー | 0円 |
ビジネス5 | 5ユーザー以下1,980円(年払い)/2,980円(月払い) |
ビジネス10 | 10ユーザー以下3,480円(年払い)/4,480円(月払い) |
ビジネス20 | 20ユーザー以下6,480円(年払い)/7,480円(月払い) |
Stock URL
https://www.stock-app.info/
「LINE WORKS」LINEに慣れている人なら使いやすいビジネスチャットツール

日本で非常によく使われているSNSの一つにLINEがあり、LINE WORKSはそのビジネスチャットツールという位置づけです。
使い勝手がLINEと同じなので、導入に対する社員の抵抗感が少なくなりますし、セキュリティは国際認証を取得しているハイレベルなものです。
導入のポイント
・LINEと似たトーク機能等が使えるので、人材の入れ替わりが多い部署に向く
・メール、アドレス帳、掲示板、カレンダー、アンケートなどの機能が1つのアプリにまとまっている
・権限付与、モニタリングなどのメンバー管理機能もある
料金プラン | 月額費用 |
フリー | 0円 |
ライト | 1ユーザー300円(年額契約)/360円(月額契約) |
ベーシック | 1ユーザー500円(年額契約)/600円(月額契約) |
プレミアム | 1ユーザー1,000円(年額契約)/1,200円(月額契約) |
LINE WORKS URL
https://line.worksmobile.com/jp/
「Microsoft Teams」オフィスワークでつながるビジネスチャットツール

Word・Excelなど、各種Office系ソフトと連携して仕事をしている場合は、Microsoft Teamsの利用がおすすめです。
機能も多彩で、日本語以外の言語を翻訳できたり、最大250人のオンライン通話が可能だったりと、大きなプロジェクトでも問題なく対応できる機能を備えています。
導入のポイント
・Office系ソフトを搭載している端末がオフィスに多い
・ビデオ通話の利用頻度が高い
・海外の人材とのやり取りがある
料金プラン | 月額費用 |
Microsoft Teams | 0円 |
Microsoft Teams Essentials | ユーザー1人月額430円相当(年間契約) |
Microsoft 365 Business Basic | ユーザー1人月額540円相当(年間契約) |
Microsoft 365 Business Standard | ユーザー1人月額1,360円相当(年間契約) |
Microsoft Teams URL
https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-teams/group-chat-software
「TAGS」法人向けなのに低価格なビジネスチャットツール

TAGSは、機能を最小限に絞り込み、高いセキュリティを実現しているビジネスチャットツールです。
ビジネスユースが前提なので、自社のポリシーに応じてセキュリティを管理でき、1ユーザーあたりの料金も安く抑えられています。
導入のポイント
・大人数でビジネスチャットツールを使う法人向け
・マルチデバイスで使いやすく、ローコスト
・セキュリティレベルが高く、管理画面でポリシー設定も行える
料金プラン | 月額費用 |
TAGS | 1ユーザーあたり180円(30ユーザー以上から) |
TAGS URL
https://suzu1.shinwart.com/tags/
「Talknote」組織のコンディションを把握できるビジネスチャットツール

ビジネスチャットツールを使って、組織のカルチャーを社員に浸透させたいと考えているなら、Talknoteの使い勝手がよいでしょう。
部署ごとのコミュニケーション活性度をスコア化したり、コミュニケーションの内容を蓄積して事例化したりと、カルチャーマネジメントの面で社員のモチベーションの強化に働きかけます。
導入のポイント
・社員のマインドを会社のカルチャー、理念に近づけたい場合は有用
・メンバーの稼働状況を可視化して、労働状況を把握できる
・「誰に」「どんな」業務を依頼したかを一覧で確認できる
料金プラン | 月額費用 |
フリー | 0円 |
ビジネス5 | 5ユーザー以下1,980円(年払い)/2,980円(月払い) |
ビジネス10 | 10ユーザー以下3,480円(年払い)/4,480円(月払い) |
ビジネス20 | 20ユーザー以下6,480円(年払い)/7,480円(月払い) |
※料金プランは要問い合わせ
Talknote URL
https://talknote.com/
「WowTalk」安否確認もできるビジネスチャットツール

WowTalkは、社員同士の連絡・情報共有に強みを持つビジネスチャットツールです。
トーク、無料通話、掲示板、タスク管理の他、22カ国の翻訳、災害時の安否確認など、幅広い用途に使える上、操作も直感的です。
過去のトーク内容をキーワードで検索できる機能も備えているため、例えば資料名や担当社員の名前などを入れて検索することで、履歴を探ることができます。
セキュリティも国産なので、安心して利用できるでしょう。
導入のポイント
・操作のレクチャーを必要としないビジネスチャットツール
・コミュニケーション活性化と業務効率化を両立できる
・機能が多く、セキュリティ面でも強い
料金プラン | 月額費用 |
シンプル | 1ユーザーあたり300円/月 |
スタンダード | 1ユーザーあたり500円/月 |
プロフェッショナル | 1ユーザーあたり800円/月 |
WowTalk URL
https://www.wowtalk.jp/
「kintone」仕事に合わせて機能を選ぶビジネスチャットツール

導入のポイント
・必要な機能を、必要なだけ選べる
・チーム内での情報共有体制が充実
・サイボウズ製品との連携もできる
料金プラン | 月額費用 |
ライトコース | 1ユーザー月額780円/年額9,170円 |
スタンダードコース | 1ユーザー月額1,500円/年額17,640円 |
kintone URL
https://kintone.cybozu.co.jp/
「typetalk」ビジネスのコミュニケーションが楽しくなるビジネスチャットツール

typetalkは、社内のコミュニケーションを円滑にする上で、便利・快適な機能を備えているビジネスチャットツールです。
ヌーラボ社の提供する他のサービスと連携ができ、絵文字やGIFアニメーションでのコミュニケーションも可能です。
もちろん、ビジネスチャットツールに求められるアカウント管理機能・ファイル添付機能・セキュリティなども、必要十分なレベルで備わっています。
柔軟な発想が必要な業種や、社内の雰囲気を大切にしたい職場におすすめです。
導入のポイント
・プロジェクト/タスク管理ツールのBacklogと連携できる
・オンライン作図ツールのCacooとも連携できる
・頻繁に利用するトピックをピン止めできるなど便利な機能が多い
料金プラン | 月額費用 |
フリープラン | 0円(10ユーザーまで) |
スタンダードプラン | 5ユーザーの場合で月額1,078円/年額10,780円 |
typetalk URL
https://www.typetalk.com/ja/
まとめ
以上、業務効率化に使えるビジネスチャットツールについて、概要やおすすめツールなどをご紹介してきました。
一口にビジネスチャットツールと言っても様々な種類があり、自社のニーズによって業務効率化の目的が異なりますから、導入前に各種ツールの特徴・長所・短所を押さえた上で判断することが大切です。
社員のITスキルにも配慮しながら、使い勝手の良いビジネスチャットツールを選びましょう。
